社会主義神髄 幸徳秋水

昨日は幸徳事件幸徳秋水で処刑された日。幸徳事件はWikipediaなどを見てください。

幸徳秋水を知ったのは何年か前にWikipediaの「今日は何の日」からで、それから少し時間が経ったあとに本屋さんで岩波文庫復刻版の中に「社会主義神髄」が置いてあり、幸徳秋水について少し知りたく、積ん読くにしておいたのを昨年読んだ。

発刊が1903年で書いたのはそれより前、戦後の1953年に復刊してそして復刻した文庫本。話は違うが、なによりも字画が多い旧漢字と字が小さい、老眼になりかけてる私には辛くて結局眼鏡を外して読んだ。

幸徳事件(大逆事件)は明治天皇暗殺計画に関する事件、今では国が幸徳を陥れた事件となっている。

社会主義神髄の文書内で幸徳は天皇に対して好意的な文章も残っている、国のでっち上げとの今の解釈も妥当だと思おう。

政治の話はおいといて

本の中でアメリカやイギリス(当時の先進国)の経済が一握りの人間に握られている事が書かれている、詳しい数字は失念したけど昨年あったウォール街デモで出ていた数字1%と同じような値。100年経っても変わらない事がわかる記述。

富の分配や工業について本では語られている、富の分配についてはソ連など社会主義国家の崩壊で難しい事が解った。

富の分配で成功していると思うのは中国の華西村「世界一金持ち村」と昨年TVで取り上げられていた、あそこまで大きくなる前に中国共産党が横槍を入れなかったのが不思議。どうやら最近はほころび始めているらしいけど。

工業もソ連崩壊時の様子では、ロケットなど軍事はホボ西側と互角だったようだ。けど国民へは自動車トラバントを筆頭に工業製品レベルはかなり低かったし、自動車を手に入れる事自体も大変、ソ連崩壊の1991年頃の日本は平均一家に1台以上車を持っていたよね。

この本、資本主義や社会主義など主義は放っておいて、100年前と現在とがどんだけ変わったか対比するのに面白い本であった。

私は、「生活水準は上がったけど、たいして変わっていないジャン」が感想。

コメント

タイトルとURLをコピーしました